2015年06月06日

東日本大震災、真っ先に日本へ駆けつけた国は?

Twitterを見ていたところ、
『「東日本大震災に最初に駆けつけた救助隊は韓国ではなく台湾」というデマを信じる人がいまだに蔓延していて嘆かわしい』
というツイートに気がつきました。


どうも、池上彰さんの番組でひと悶着あったようですね、以下のような画像が引っかかります。


xuDRWSV.jpg


池上彰さんが「東日本大震災時、真っ先に日本へ駆けつけた国は韓国」と話し、それに対して、ネット保守が「最初に駆けつけた救助隊は韓国ではなく台湾」と反論した(人がいた)、というところでしょうか。。


で、事実関係はどうなのか調べてみました。


まず、3月11日に震災発生。
翌日12日に救援隊が到着した国は、二カ国あります。
一つは韓国、もう一つはシンガポールです。(外務省サイト&海外支援まとめWiki)


時間は、どちらも午後になっており、どっちが早いとかはよくわからないですね。
というか、地理的に韓国が一番近いですし、人の“行き来”も多いのですから、到着するのが一番早いのは当然な気も(^^;


ちなみに、聯合ニュースよると「外交通商部職員を派遣」「政府は韓国国民の安全対策を講じるため派遣」となっております。(通商部職員?・・・まぁいいですけど)


【ソウル12日聯合ニュース】東北沖大地震を受け、政府は韓国国民の安全対策を講じるため、対応チームを現地に派遣する。

 外交通商部当局者はこの日、「政府の迅速対応チームが本日午後6時ごろ、日本の仙台に向かう。新潟空港を通じ、車で現地入りする予定だ」と明らかにした。

 政府の迅速対応チームは外交通商部職員5人で構成される。現地で韓国国民の安全および被害状況を把握し、衛星電話を利用して本部に状況を報告する予定だ。

[東北沖大地震、政府の対応チームがきょう現地入り]
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2011/03/12/0200000000AJP20110312000300882.HTML


では、台湾は・・。
台湾は13日到着です。(ソース、下の李登輝元総統の証言でも13日になっています)


ただ、到着後、受け入れの許可がおりなかったようですね。
日本政府が許可したのは13日の夜とのことです。


一方、韓国の場合は、12日午前の段階で受け入れを決定。(到着は午後)
シンガポールも即時受け入れ、12日午後から活動を開始しています。


日本政府が、台湾の救援隊の入国を妨害した、とかいう怪情報も引っかかるので調べてみました。
確かに、それに類する報道が引っかかります。


台湾の救援隊、2日待たされ到着 日本、中国側に配慮か

【台北=村上太輝夫】台湾の救援隊が14日、羽田空港に到着した。11日の地震発生直後にすでに隊員派遣の用意を表明しながら、丸二日も待機を強いられた。台湾側は「中国要因でしょう」(外交関係者)と受け止めている。

 日本側はいったん救援隊を受け入れると返答したが、その後「現場が混乱している」として、待つよう要請した。だが、その間に各国から救援隊が入り、台湾メディアから「なぜ入れないのか」と疑問が出始めていた。

 日本政府は1972年に台湾と断交、「台湾は中国の一部」とする中国の立場に配慮しており、台湾隊をいち早く受け入れることをためらったとみられる。

 13日に中国の救援隊が現地入りし、同日夜にやっと台湾隊受け入れが決まった。

[台湾の救援隊、2日待たされ到着 日本、中国側に配慮か]
http://megalodon.jp/2011-0314-2116-51/www.asahi.com/international/update/0314/TKY201103140399.html


(注).上の記事で14日に羽田に到着したのは第二陣ですね。台湾の救助隊は13日の段階で医師などを含む第一陣が到着しています。


また、以下は、李登輝元台湾総統の証言です。


 99年9月21日、台湾大地震が起こったのは台湾総統の任期があと8カ月で終わるときであった。各国から救助隊がやってきたが、真っ先に駆けつけてくれたのが日本であった。人数も多かった。またありがたいことに小池百合子代議士は、仮設住宅の提供を申し出てくれた。さらに、当時曽野綾子氏が会長を務めていた日本財団は3億円を寄付してくれた。授与式には曽野氏がわざわざ訪台され、私と会見した。その際に私は曽野氏に対して、もし将来日本で何か起こったら、真っ先に駆けつけるのは台湾の救助隊であると約束した。

 しかし、先の東日本大震災ではその約束が果たせなかった。震災発生直後、日本の対台湾窓口である交流協会を通じてすぐに救助隊の派遣を申し出たのだが、なかなか話がまとまらない。時間を無駄にはしたくないと考えたわれわれは、やむなく山梨県甲府市のNPO(非営利団体)と話をつけて、救助隊を自力で被災地に向かわせることにした。

 台湾からの救助隊の第一陣が成田空港に到着したのは3月13日。すでに中国や韓国の救助隊は到着していた。さらに日本に到着してからも、「台湾の救助隊を迎え入れる準備ができない」と外務省にいわれてしまう始末であった。

 なぜ、当時の日本政府は台湾の救助隊を受け入れることを躊躇したのか。「台湾は中国の一部」とする中国共産党の意向を気にしたとされる。日本の台湾に対する気持ちはその程度のものだったのかと残念に思った。日本に何かあれば、台湾の救助隊がいちばんに駆けつけるという曽野氏との約束を果たせなかったことは、私にとって生涯の痛恨事である。

[東日本大震災での痛恨事]
http://blogos.com/article/61441/


上の朝日新聞の記事と似かよった内容があり、当時の日本政府が、台湾救援隊の入国に対して、なにか手を加えたというのは事実なのでしょう。


李登輝元総統の手記を読むに、東日本大震災時、台湾は、日本に駆けつけることさえ難しい状況だったようです。
それでもなお、自力で被災地へ向ったとのこと。。


*        *        *


色々と調べてみましたが、池上彰さん意図はわかりますが、時間的に「真っ先に駆けつけた」とかいうのは、あまり意味がないことなのではないでしょうかね。。
(李登輝元総統が、それに拘ったのは日本財団会長曽野綾子さんとの約束があったからです)


なぜなら地理的に近いところが早く到着するのが当たり前だからです。
(ちなみに東日本大震災において、もっとも早い外国救援隊は在日米軍です)


支援の早さを見るのであれば、「支援申し入れ」の早さを見るべきだと思いますが、日本と関連のある主要国のほとんどが11日の震災発生後、数時間以内に「支援申し入れ」をしています。(中国、ロシアも11日の段階で申し入れています[ソース])


もっともこれも当たり前の話で、対立国であろうとも、国交のある国が、稀に見る大災害にあったとしたら、どんな形であれ「支援申し入れ」はするでしょう。
これで無関係をきめこむというのは、現代人の感覚からはあり得ないでしょう。


池上彰さんが何をしたかったのかはわかりますが、考え方として、意味のないことだと私は思います。


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参考[シンガポールのレスキューチームの受入れ]
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/23/3/0312_11.html

参考[韓国の救助犬チームの受入れ]
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/23/3/0312_08.html
posted by K_美樹 at 19:38| Comment(9) | TrackBack(0) | 台湾情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月08日

台湾政府「抗日・慰安婦記念館を開設する」

昨日、「【河野談話検証】台湾、動く」という記事を書き、「台湾が慰安婦問題に関して中韓に情報提供し、共闘する」と書きましたが、馬英九総統はさらに踏み込んできました。。


 【台北時事】台湾の馬英九総統は7日、「抗日戦争勝利70周年」となる2015年に「抗日戦争記念館」と「慰安婦歴史展示館」を開設する考えを示した。馬総統はこのところ、対日関係で厳しい姿勢を見せている。

 馬総統は同日、日中戦争の発端となった盧溝橋事件77年の関連イベントに出席。節目となる15年について、「台湾にとって非常に重要だ」と強調。歴史的事実の保存を目的に国防部(国防省)など関係部署に二つの施設開設を指示したことを明らかにした。 

 また、馬総統は領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島(台湾名・釣魚台)に関して、「領土、主権をわずかでも譲歩することはできない」と主張。「釣魚台は最も早く日本に侵略された領土だ」と述べ、「戦後、日本は台湾(本島)、澎湖諸島を返還したが、釣魚台はまだだ」と訴えた。(2014/07/07-20:31)

[台湾も「抗日」「慰安婦」記念館=来年開設の意向]
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014070700817
(記録用キャッシュ)http://www.peeep.us/3ed477db


昨日も書きましたが、台湾の歴史教科書は日本統治を否定する方向への書き換えが決定しています。
それに加えて今回「抗日戦争記念館」と「慰安婦歴史展示館」の開設が指示されました。


そしてこれも昨日かきましたが、親日と云われる野党(民進党)も基本方針はさほど変わらない為、この指示は速やかに実行されるでしょう。


2015年・・・来年には「抗日戦争記念館」と「慰安婦歴史展示館」が開園します。


さらに今後、上記記事にもありますとおり尖閣問題でもさらに強硬に出てくることでしょう。。


これが日台の現実です。


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posted by K_美樹 at 19:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月07日

【河野談話検証】台湾、動く

3日前に「“河野談話”検証結果発表後の関係国の反応 まとめ」という記事を書いたのですが、この時、「批判した国は、韓国、中国、北朝鮮、シンガポール」と書きました。


“河野談話”検証結果発表後、関係国の動向を追っていましたが台湾が動かなかったことを不思議に思いました、、、このサイトでも何度か言及していますので、ご存知の方も多いかもしれません。


台湾の馬英九総統は、この問題に対して以前からかなり強硬に批判していました。
元慰安婦とされる女性と面会し、その写真をフェイスブックに載せるなど露骨に圧力をかけていました。


2014/3/19には「安倍首相の河野談話見直し否定に、馬英九総統“安堵”」という報道も出ていました。


台湾と韓国では少し構図が異なるとはいえ、批判どころか反応もしないというのは意外でした。
外務省が何かやったのかな?――とか思ったりしていたのですが、、、馬英九総統、動きはじめました(「動いていた」と言うべきでしょうか)。


馬総統が、慰安婦ロビーの大物米議員マイク・ホンダさんと接触しました。


 【台北=田中靖人】台湾の馬英九総統は3日、外遊の帰路に立ち寄った米カリフォルニア州サンフランシスコで、米下院議員のマイク・ホンダ氏と会談、慰安婦問題での「協力」を約束した。中央通信社が6日までに伝えた。

 ホンダ氏は、在米華僑らが開いた馬総統の歓迎式典に出席。馬総統が4月に台湾の元慰安婦と面会したことを評価した上で、台湾側に「さらなる協力」を要請した。

 これに対し、馬総統は、台湾当局の関連機関にホンダ氏との連携を指示し、必要な情報があれば提供することを約束したという。

 ホンダ氏は2007年に米下院で可決された慰安婦問題での日本非難決議を主導した。

[馬総統が慰安婦問題で米ホンダ議員に「協力」約束 台湾、関連機関に連携指示]
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140706/chn14070612320001-n1.htm


マイク・ホンダ議員には、6/28に趙太庸(チョ・テヨン)第1次官も接触しています。
結果、ホンダ議員ら米国下院議員18人が、日本政府に対し非難する書簡を送りつけました。


参考:[河野談話検証に対する韓国の応戦]
http://3gensoku.seesaa.net/article/400508656.html


「馬総統は、台湾当局の関連機関にホンダ氏との連携を指示」と書かれていますので、台湾政府は完全に敵に回りました。
表立った批判はしませんでしたが水面下で中韓ロビーに情報を提供することになります(ホンダ議員と中韓は繋がっていますからね)。


ホンダ議員側もさらに何か仕掛けてくるかもしれませんね・・・趙太庸第1次官よりも馬総統の方が影響力も権限も大きいでしょうし・・。


*        *        *


台湾の動向はずっと追っていますが、馬総統は非常に反日イデオロギーの強い方です。。


台湾の歴史教科書も日本統治を否定する方向への書き換えが決定していますし、これから日台関係はどうなっていくのでしょうか・・。


馬総統の任期が終わり、親日と云われる野党(民進党)の政権が誕生すれば事態は好転する――という会話を目にしますが、実はその流れになっても厳しいかもしれません。


民進党も靖国参拝を批判していますし日本軍の攻撃も批判しています・・・史観が合いません。。
(下記URL参照)


関連記事:[台湾「もう日本の統治を美化しない」]
http://3gensoku.seesaa.net/article/386717206.html

関連記事:[台湾(馬英九)は日本軍の暴行を永遠に忘れない]
http://3gensoku.seesaa.net/article/385683186.html


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posted by K_美樹 at 19:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月01日

台湾「もう日本の統治を美化しない」

台湾が、歴史の教科書を改訂するそうです。。


台湾当局「もう日本の植民地統治を美化しない!」、高校の歴史教科書を改訂へ

 2014年1月27日、台湾・中国時報によると、台湾教育部は27日、カリキュラム審議会を開き、高校の国語と社会科の教科書改訂の方向性を決定する。

台湾教育部の担当者は、「現行の高校の歴史教科書は日本の台湾植民地統治に対して功績を称える記述が多く、台湾の建設は日本人がそのすべての基礎を築いたかのごとく書かれている。改訂後は日本による植民地統治を美化せず、台湾の主体性を強調する」としている。

台湾文化大学の王仲孚(ワン・ジョンフ)教授は、現行の歴史教科書について「適当でない」と述べ、当時の日本人の台湾での衛生管理について「日本が台湾に移り住みたかったからであり、台湾人を思ってのことではなかった」とした。

また、「日本人が台湾の鉄道発展の基礎を築いたとされているが、実際は日本人の前に清朝の劉銘伝(リウ・ミンチュアン)が台湾で鉄道を建設している」と指摘した。(翻訳・編集/北田)

http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=82407


上記はレコードチャイナがソースですが、もう一つ載せておきます。
中央通訊社(台湾の国営通信社)のニュースになります。


台湾、歴史教科書改訂 「日本統治」は「日本“殖民”統治」に

(台北 28日 中央社)教育部の国民基本教育審議会は27日、今年8月から実施される12年一貫教育の高校向け学習指導要領の調整を行い、歴史科のうち台湾史の部分で日本統治時代や中華民国政府の台湾移転後の事象に関する記述や名称が“中立化”されることになった。この結果、1895〜1945年の「日本統治時期」は「日本殖民統治時期」に変更される。

教育部の林淑真次長は今回の調整の要点を、「憲法の規定に合う名称の統一使用」、「内容の補足修正」、「社会の変化に対応する重要議題の調整」と説明。日本統治時代の名称以外にも、「統治政策と台湾の人々の反応」が「殖民統治政策と台湾の人々の反応」に変更となるほか、「慰安婦」の記述には「(慰安婦になることを強制的に)迫られた」などの言葉が追加される。

同部の王作台主任秘書は、これまでの学習指導要領では、「大東亜共栄圏」の背後にある侵略構想や台湾人に対する経済的な搾取や土地の強奪、日本商社による貿易の独占などに言及しておらず、日本統治を美化しているのではないかとの指摘があったとした上で、今回の改訂では“中立的”な記述を採用し、日本“殖民”統治の功罪を併記したと述べた。

http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201401280005.aspx


これだけは、わからない部分もありますが無言の圧力を感じます・・。
まぁ、歴史を美化する必要はないのですが。


ネットを見てまわった感じですと、冷静に受け止めている方が多いようですが、やはり馬英九さん、そして国民党政権の問題にしているような印象を受けます。


しかし、、、どうでしょう・・。
そんなに簡単な問題なのでしょうか・・。
民進党代表の蘇貞昌さんも、歴史問題では日本に厳しいかたのようですし。。
(ただし親日的とは云われています)
以下は蘇貞昌さんのコメントです。


民進党の主席の蘇貞昌が今日訪ねられる時表して、今東アジアの情勢が不安で、このような行為は周辺の情勢の安定と平和に無益です。

蘇貞昌は、過去日本の軍事は武力を乱用して、侵略周辺国家を攻撃して、これは歴史が否定することができないので、特に、そんなに大きい災難がと苦痛なことをもたらして、同じく正視しないわけにはいきませんと指摘しています。

[蘇貞昌:安倍參拜靖國神社之舉無益和平](中国語)
http://tw.people.com.cn/BIG5/n/2013/1227/c14657-23961340.html


ただ、馬英九さんは、相当に不人気という話も出てきています。
支持率は、2013年9月時点で10%を切っているそうです。。
(ソースはTomoNews)




9.2%といいますと日本の感覚で考えても相当低いですね・・。
国民の約91%は支持はしていない、ということですから。。


日本では森元首相が10%を切った記憶があります。
その後は無いような気がします。(あるのかな?)


しかし、教科書を書き換えるとなると長期的には日台関係はむずかしくなっていくのかもしれません。
民進党の方も期待できないようですし・・。
教育は国の礎、これからの台湾はどのような礎によって形作られるのか、、、注視していきます。


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posted by K_美樹 at 19:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 台湾情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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