2014年03月05日

【保守活動講座8】相互確証幻想と戦う方法(2)

昨日のつづきになります。


ここで、次の対策法にいく前に『相互確証幻想』について、その概念の“流れ”というものついて考えてみたいと思います。
『相互確証幻想』の特徴は以下のようなものでした。


(1)『異論への攻撃・制裁』
(2)『情報のオミット・虚偽の盲信・自己正当化』
(3)『優越意識・極度の楽観・無敵幻想』
(4)『批判の自粛・表面上の支持拡大』
(5)『大義の強調・倫理観の麻痺』
(6)『敵に対する不正確な認識と見下すような思考』


この中で(2)に注目します。
まず、「情報の無意識のオミット(不都合なことは流されない)」が起こり情報が不健全化、修正情報が流れにくくなり「虚偽の盲信」に結びつき、「自己正当化」が起こる――という“流れ”が自然な流れとして推定されます。


また「情報のオミット・虚偽の盲信」は、他にも「極度の楽観」「無敵幻想」「敵に対する不正確な認識と見下すような行動」「倫理観の麻痺」などにも多面的に関与しているのでしょう。


そして、「(1)異論への攻撃・制裁」と「(4)批判の自粛・表面上の支持拡大(自分から異論を差し控える)」が、上記の流れを助長・増幅しているのでしょう。


そこで、(1)(4)の現象に負けないような強固な意志を持つように努力し、かつ、「情報のオミット・虚偽の盲信」を減らすことで、症状を多面的に緩和できるのではないか、という推測が成り立ちます。
まぁ、当たり前の話ですね、語る必要もないことですね(^^;
この考え方を念頭に置いたうえで対処法を考えてみます。


*        *        *


まず誰でもできる簡単な方法として、明らかに間違っている情報――「靖国参拝を支持している国、あるいは外国閣僚がいる」といった様なもの――を発信しているブログ・サイトに対しては、その錯誤を指摘していくという方法があります。
これによって「虚偽の盲信」を破壊します(しかし、結構、叩かれるのですよね…)。


注意点として「ただ事実を伝えるだけ」でよいでしょう、相手を論破するのが目的ではありません、無用な“いざこざ”を起こす必要はありません。
事実を伝えるだけにして議論自体を行わないか、議論になりそうな些細な誤りは無視してよいでしょう。
そもそも議論の余地があるような内容は『相互確証幻想』の特徴である「疑いようのない事実の否定」に該当していません。


ブログやサイトを運営されている方ならば、自身の運営されているブログ・サイトで記事を書き、間違いを指摘・拡散するという方法も可能です。
こちらの方が抵抗が少ないと思います(ただ、私の経験上、これも叩かれます)。


こういうことが自由にできる空気を作っていくのがよいのでしょうね。。
こういうのは保守層が自ら修正していくのが効果的なのでしょう、敵から指摘されると反発・正当化したくなりますので。


*        *        *


二つ目の方法として、ネット保守内に「保守の視点からみたネガティブな情報」を発信する枠組みを作るという方法が考えられます。
これによって「情報のオミット(不都合なことは流されない)」を破壊します。


具体的には、ネガティブな情報を発信するブログ・サイトを作るということになります(Twitterでも応用可能かもしれません)。


ブログ・サイトを運営されている方、また、これからネット保守活動やニュースサイトを作ろうと考えておられる方は、保守に対してネガティブなニュースについて常日頃から注視し、記事やツイートとして意識的に発信してみてはどうでしょうか。。
おもしろいものではないかもしれませんが(^^;


ちなみに当サイトは、保守に対してネガティブなニュースを比較的に多く紹介・解説していますが『相互確証幻想』の緩和の意図がありました。


当サイトはニュースサイトのようなことも、しばしば行っていますが、そのような活動をしていますと保守系ニュースサイトやTwitterでは保守に対して不利なニュースは流されないことが気がつきます。
そして不利なニュースを流すサイトには制裁行為が行われることも体験します。
そして、この2つは『相互確証幻想』の典型的な症状です。


――後述しますがインターネット(ネット保守)の問題点の一つに「通常の行動範囲では批判意見を目にすることが無い」というものがあります。このことは『相互確証幻想』以外にも、また別の大きな問題を引き起こすとされています、後述します――


*        *        *


ようするに
「情報の無意識のオミット(不都合なことは流されない)」
「虚偽の盲信」
を減らせれば精神異常症状を緩和できるわけで、あまり難しく考える必要はありません。


そして、これらを行うことは、自己満足的な正義感や道徳観からくるものではなく、そうすることが「保守の利益」になり、敵(反日勢力・スパイ)の殲滅につながる、という理論的なところを理解し、また“理解してもらう”ことが大切です。


活動家が『相互確証幻想』に取り憑かれると活動家は頭がおかしくなり、社会運動体は『損益無視の馬鹿げた行為・道義的優位の盲信・道徳的反発の無視・非人道的な示威行動』などの行動を行うようになり、その結果、『社会変革運動は崩壊する』という事実があるため、保守活動家は『“相互確証幻想”と“それに取り憑かれた人々”』と戦う必要がある――という流れについては覚えておいて頂けると幸いです。


さて8日間にわたり続いてきた連載もこれで終わり・・・と思いきや、まだ続きます(^^;
また明日、お会いしましょう。


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posted by K_美樹 at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 第三の敵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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