2014年03月16日

韓国の二股外交が行き着く先は…

日本経済新聞社編集委員である鈴置高史さんが、日経ビジネスに
『「米国の怒り」を日本のメディアで知った韓国人」』
という記事を掲載しています。


内容は韓国の二股外交について見解を述べるというものですが、なかなか面白いですので紹介いたします。


ただ、長い文章ですので(全6ページ)、例によって要約のような何かを載せておきます。
(登録すれば全文を読むことができます)


しかし、日経新聞系の記者が、これを書きますか・・。
結構、辛口の記事ですねー(^^;


興味深いエピソードを紹介します。2013年12月にバイデン副大統領が「米国の反対側に賭けてはいけない」と朴槿恵(パク・クンヘ)大統領に述べました。それも韓国記者団の目の前で、です。

要は「二股外交を止めろ」と韓国人に直接呼びかけたわけです

この件について、韓国国内でも報道されていたものの、左派メディア(反米親北)、保守メディア(従中)、共に、控えめな報道であり、韓国人は「米国の怒り」について日本のメディアの報道で知るような状態。

政府のプロパガンダに乗ってほとんどの韓国紙が「米国、中国双方と極めて良好な関係を築きあげた外交の天才、我らが朴槿恵大統領」といったトーンで報じていた。だから普通の人は、言葉にすれば「二股」ではなく「米中双方と上手くやっている」という感じで自国を見ていたわけです。そんな彼らからすれば「米国が怒りだす」のは寝耳に水の大事件です。

「米国が韓国に怒っている」ことをようやく知った一般人は困惑状態。「韓国を北朝鮮から守ってくれている米国と関係を悪くしたくない。でも、米国の言う通りしたら、恐ろしい中国から怒られる。ああ、打つ手がない」といった感じです。

反米を掲げて当選した盧武鉉大統領の時代(2003―2008年)は、左派の扇動もあって、当時の韓国は反米の空気が濃かったのです。盧武鉉時代の韓国は異様でした。親米保守を自認していた人たちまでが、米国の悪口を言い出しました。「反米」を語らねば愛国者ではない、といった雰囲気さえあった。

反米の極めつけは作戦統制権問題でした。盧武鉉大統領は当選するや否や、米軍に「韓国軍を戦時に指揮する権利(統制権)を返せ」と要求しました。

盧武鉉政権も、在韓米軍の撤収につながる統制権返還に米国が応じるとは予想していなかった。

左派のプロパガンダで韓国人の多くも「朝鮮半島に兵を置き続けたい米国が南北の対立を煽り、分断を固定化している」と信じるようになっています。米国が戦時の作戦統制権を返さなければ、国民の反米感情がさらに燃え上がり、政権の求心力が増すと盧武鉉大統領は計算していたのでしょう。ところが米国はあっさりと返還に応じた。

韓国人にすれば「反米ごっこ」を楽しもうと米国に嫌がらせしたら、米国が本気で怒り出して「そんなに俺が嫌いなら出て行くからな」と言い渡されてしまったのです。

韓国にとって捨てられたら大変です。そこで反米政権もイラクに大量の兵を派遣したり、米国との自由貿易協定(FTA)締結交渉を始めたり、米国の怒りを解くのに汲々としました。

韓国は甘えすぎていた。今、「反日ごっこ」に明け暮れる韓国人を見て、日本人も「こんな奇妙な国とは縁を切りたい」と考え出しています。当時の米国の空気もまさにそうでした。「反米ごっこ」は尾を引いています。ある有力な米国アジアハンズは最近「朝鮮半島にはもう、うんざり。北だけではない、南も面倒くさい。(朝鮮戦争で、この半島に)関与してしまったのが失敗だった」とこぼしました。実に感情がこもった言い方でした。

米国は朝鮮戦争では5万人もの犠牲を出して韓国を北朝鮮の侵略から救い、いまだに海外では唯一、陸軍まで駐屯させて守っているのです。

少し中国が力を付けてきたら、その顔色を伺ってそっぽを向く――。米国が韓国を裏切り者と考えるのは当然です。

米国は今は怒りを隠して粘り強く説得していますが、いずれは盧武鉉政権当時と同様に、強く出ると思います。

盧武鉉大統領に対しては「作戦統制権を返せってか?欲しいなら持っていけ」と投げつけただけではありません。その頃、米国は同盟国に対しイラクに治安維持のための兵を送るよう要請していました。韓国には1個師団送るよう求めました。これを左派政権の韓国は断りました。すると米国は「それなら在韓米陸軍から1個師団引き抜く」と通告したのです。そうなったら在韓米陸軍はもぬけの殻になってしまいます。北朝鮮の挑発を誘うようなものです。韓国は泣く泣く米国の命令に従いました。

――米国は日本に対しては「形だけ派兵すればいい」との姿勢だった。一方、韓国には大量の兵を出せと言い、しかも一番危ない場所に配置しました。反米政権にお灸をすえようとする意図がありありだった――やりとりを横で見ていた日本政府高官は「米国のやり方はイジメそのものだった」と明かします。盧武鉉政権はこの後、急速に米国の言うことを聞くようになりました。国内に反対の多かったFTAを結ぶことにしたのも、米国に恭順の意を示すためでした。指導層は「反米国家」と見なされることの恐ろしさを身を持って知って、国をあげて「親米」宣伝に乗り出しました。

米国のイアン・ブレマーという非常に影響力のある政治学者が2014年初めにレポートで米国の外交迷走を引き金に、ドイツ、フランスなどは地域での同盟に期待する半面、米国との同盟への依存を減らす――つまり米国からの独立色を強めるだろう、と予測しました。一方、他に同盟を求められない日本、英国、イスラエルは米国との同盟に依存し続けるだろうとブレマー氏は予測したのです。

韓国はどちらのグループに入るのか――「韓国は米国から離れることはできない。北朝鮮という強力なライバルがいるからだ(イアン・ブレマー氏)」この辺が米国の平均的な見方であるのも事実です。


Q:では、米国が脅したら、朴槿恵の韓国は盧武鉉の韓国と同様に言うことを聞くのでしょうか。

鈴置:それが微妙です。今度は、韓国は逆切れして一気に米国から離れるかもしれません。理由は2つあります。

今回は国の安全保障を中国に託すという手があるからです。少なくとも韓国は「中国カード」を使って、米国の威嚇に対抗することができます。中国もそれをバックアップし始めました。2014年4月にオバマ訪韓が決まりかけた同年1月末、習近平は朴槿恵に突然、自筆の親書を送り「年内の韓国訪問」を申し入れています。

もう1つの理由は朴槿恵大統領の個性です。非常に頑固な性格で、一度決めた方針をまず変えません。ここが盧武鉉元大統領とは大きく異なります。半島情勢は極めて流動的な局面に入ったのです。

[「米国の怒り」を日本のメディアで知った韓国人]
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140310/260874/?P=1


面白い内容でした。
古今東西の戦略論において、小国において二股外交というものはあり得ないのですが、韓国が行った行為が引き起こした現在の状況、国家間の動向がわかります。


実は日本も出てきますし、日本にも関係がある内容で(日本にも在日米軍が居ますね)あまり笑っていられないのですが、韓国の方がより厳しい状態であるのは事実です。


今後の特ア情勢をうらなう参考にはなるでしょう。。


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posted by K_美樹 at 20:42| Comment(6) | TrackBack(0) | 韓国情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
力のない国家の外交には悲哀しかありませんね。

ですが、日本も他人事ではありません。
軍隊が無くても巧みな外交で大国の間を渡っていけるというのは幻想であり、駆け引きをするためには手元にそれなりの力が必要だということですね。

日米同盟は基本的には必要です。しかし、アメリカに全面依存しないためには、「米軍が協力してくれなくても自衛隊だけで何とかできるもんね」とか「在日米軍引き上げるなら自衛隊増強して自主防衛するもんね」と言えるだけの国力を付けておかないといけません。
Posted by ルフトバッフェ at 2014年03月16日 21:33
そうですね。
日本の親米派は従米派となっていることが多いです。
日米同盟は重要、しかし、それはそれとして
従米派とは違う知米派の政治家や言論人が必要ですね。

その点、田母神さんは日本派の政治家を自認していますが、
その一方で(現時点での)日米同盟の重要性も理解しておられます。
やはり期待してしまいますね。
Posted by 美樹 at 2014年03月17日 19:44
親中外交としたら今の韓国でも結構
批判されてますね。いまの大統領はそれで支持をもらってないし…確かに親中はちょっと間違ってるんじゃないかなと思う韓国人が大体です:) でも中国が韓国の最大輸出国ということを思ったら多分しょうがないかもしれません
:(
Posted by j君 at 2014年10月02日 03:33
コメントありがとうございます m(_ _)m

韓国の方でしょうか?
韓国側のメディアの報道を見ていますが、
朴槿恵大統領の外交手腕は評価が高く、
世論調査において支持層が評価したのは
圧倒的に外交政策についてである――と聞いているのですが、
違うのでしょうか・・。

ですが、おっしゃられているとおり、韓国と中国の関係は深く
地理的にも近いですので色々と葛藤があるのでしょうね。。

情報ありがとうございました。
サイト運営の参考にさせていただきます。
Posted by 美樹 at 2014年10月02日 19:57
初めて訪問させていただきました。韓国の反米感情について調べていて、こちらに辿り着きました。
大変興味深い記事でした。
この記事によるとイラク派兵も、FTA締結も、米国は韓国に対していわば「反米の罰」として行ったようですね。
つまり中東派兵や自由貿易協定の締結というものは、どちらも韓国の国益には適わない、アメリカのためだけに行う事柄である、ということですよね。
日本も今、対テロ戦争への派兵が議論され、TPPも締結へ向かっています。
果たして対テロ戦争やTPP締結が日本の国益に沿うものなのか、熟考が必要です。
もしかしたら、韓国にとっての「作戦統制権返還」は、日本にとっての「憲法改正」
米国が日本の憲法改正を容認する見返りとして、今、対テロ戦争派兵とTPP締結を迫られているのかも、と感じました。
Posted by らがなひ at 2015年03月09日 13:03
コメントありがとうございます。

すみません、現在このサイトは、
管理人(私)の病状悪化のため仮操業状態になっています(^^;
なのでなかなかレスを書くことができず、すみませんですm(_ _)m

TPPは保守派内に根強い警戒論がありますね。
保守派の内閣官房参与 藤井聡教授も強く反対しておられました。

情報ありがとうございました。
サイト運営の参考にしたいと思います。
Posted by 美樹 at 2015年03月10日 17:31
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