2014年01月26日

日本の外交力の今昔(4)

昨日の続きになります。


日露戦争開始当時の日本は、なんと開戦と同時に早くも終戦工作を開始しています。
「3、金子終戦工作」です。


ロシアに勝てる見通しがない日本としては、有利な第三者調停が出るのを期待し、たとえ負けたとしても、できるだけ有利な条件で敗戦処理を行わなければなりません。


ちなみに大戦略家クラゼヴィッツは戦争で負けたとしても、戦後の敗戦交渉において上手く処理できれば、あとあと挽回することは可能であると考えていました。
以下のような言葉を遺しています。


戦争全体の最後の決戦でさえ、
常に絶対とは見なされない。

むしろ、敗戦国は不利な結果を一時的な禍と見なす。

戦後の政治的関係で、その禍を回復することは可能である。


日本は金子堅太郎を特使としてアメリカに派遣します。
伊藤博文は、なんと開戦前、すでに金子に対し
「この戦争の結末をつける仲裁者はアメリカ大統領よりほかにない」
と悲壮な見通しを打ち明けています。


ちなみにこの金子堅太郎という人物、ハーバード大学に留学経験があり、ルーズベルト大統領と同級生であったというから凄いです・・・あの時代にハーバードです。(^^;
海外生活の経験が永く、8年間のアメリカ滞在経験があり欧米人の気質をよく理解しており、それでいて法務大臣もつとめた秀才でした。


ちなみに日英同盟を締結した小村壽太郎もハーバード大学に留学経験あります。
また日本海海戦においてバルチック艦隊を殲滅した丁字戦法を発案したとされる鬼才秋山真之もアメリカに留学経験があり、マハン海戦理論で有名なアルフレッド・セイヤー・マハン大佐のもとで戦略を学んでいます。
東郷平八郎もイギリスへの留学経験がありますね、東郷平八郎は西郷隆盛と親交がありました、西郷さんの時代の話です。
昔の日本には凄い人がたくさんいたのですね・・。


金子はアメリカの主要都市を飛び回り親日のムード作りに奔走します。
当時のアメリカは二大強国の一つであるロシアに対して友好的であり、上流階級は、家の格式を高めるためにロシア貴族と婚姻関係を結ぶことを好むなど、とくに親露派でした。
有力な実業家たちも、旅順やウラジオストクに軍需品や資材を売り込んでおり実利方面からもロシアの味方でした。
金子の心労がどれほどであったか想像もできません。。


金子はルーズベルトをはじめ有力な政治家、政治団体、公共団体に次々と接触します。
さらには陸軍、海軍などの軍関係者とも接触します。
各地で講演を行い、冊子を配布します。
金子がどれほどの心血をそそいだのかは想像もできませんが、、、結果として金子の工作は成功します。


しかし、当時の複雑な世界情勢を鑑みたとしても、当初、強い親露派であったアメリカを以下のように扇動したのは驚くべきことです。


1:「個人として日本軍を支援したい」というアメリカ人が数えきれないほどあり、問い合わせに対し、いちいち返事を書いている暇がないので、印刷して待っていた。

2:乗馬に巧みなカウボーイで組織された義勇兵が、騎兵一ヶ連隊を編成し、従軍したいと申し込んできた。「日本騎兵には良い馬がなくて気の毒だ。われわれに一つコサック騎兵をやっつけさせてくれ。」という申し出があった。

3:「軍艦を一隻寄付したい」という申し込みがきた。当時としては最大級の軍艦を作って提供したいというのである。

(いずれもアメリカ駐在・竹下勇海軍武官談)


アメリカの慰安婦像にかんして日本が使節団を派遣し始めたのは、ここ最近のことでしょう。。
すでにアメリカには慰安婦碑と慰安婦像が合計5件設置されています。
なぜ、このような状態に陥ったのか・・・無念です。
日本の外交力の弱体化は、取り返しのつかないような状態なのかもしれません。。


そして今をもってネットで日本圧勝宣言をしている方を見かけますと不安になることがあります。
とくに、「日本は大丈夫ですか? 負けていませんか?」と書くと、「日本を貶めるな在チョン!!!」と私にメール送ってくる方々は、本当に日本人なのでしょうか?


このようなマイナーサイトにも来ているのですから、ランキング上位の有名サイトには絶対に来ているはずです。


こいうメールが大量の来ますと「脳みその足りない朝鮮ゴキブリは日本に完敗している、いい加減に気付けwww」と書きたくなってウズウズしてきます。
そして実際そういう文章も目にします。


ゆくゆくは、この件についても詳しい内容を書きたいと思いますが・・・先鋭化・過激化は社会運動においてはマイナス面が非常に大きいのです。
無駄な過激化は避けるべきだと私は考えています。。


明日に続きます。


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ラベル:日露戦争
posted by K_美樹 at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本の外交力の今昔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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